独特の世界感を楽しめる小説 『レイの世界 -Re:I-』


レイの世界 ―Re:I― 1 Another World Tour
 
 
『ちょっとした時間で読めるのに、
 時間以上の時間体験』

これが私の感想です。
 
 
時雨沢先生をご存じの方であれば、
『Another World Tour』と『時雨沢恵一』のワードを掛け合わせた結果はワクワクしますよね。

「また、新しいキノの旅に行ける!?」と。

良いですよ~、十分に応えてくれます。
 
 
また、
「小説は読んだことないけどアニメなら見たことある。」
という方に向けてもおススメです。

第一話は24ページ程度で会話文も多く、10~20分もあれば読めますし、
きっちりそこで話を区切ってくれます。

そしてその一話を読んでしまったら、
二話、三話…と、止まらなくなるかも知れませんね♪
(その話は後述)
 
 

少しだけ内容紹介を(個人的な感想で)

※ 公式や通販サイトでも十分に冒頭の紹介が行われているので、
  プロによる表現は、そちらを見て下さい(笑)

表紙に飾られている黒髪でクリっとした眼が可愛い笑顔の少女。
彼女が物語の主人公「ユキノ・レイ」です。

彼女は有栖川芸能事務所に所属している新人アイドルで、
小さく(150cmほど)ても、元気ハツラツ♪
まだ、持ち歌は無いけどカバー曲で頑張ります!

誰もが断るようなお仕事を、
内容も聞かずに「はい!」と応えるその勢い。
アイドルのそういうところに元気がもらえますよね。
 
 
そして、第一話「初仕事の思い出 -Memores Lost-」を読んだ後に、

「しまった! 早く読み過ぎた!!」

と、後悔しました。
読みやすい文調なのでスラスラと読めてしまったのですが、
私は1場面、1文など、読んだ後に想像して楽しむ主義なのですが、
早く読みたい一心で、つい…。

この著者、時雨沢恵一先生の描く世界感はとても独特なので、
読み手が『想像する』のがとても楽しいです。

あなたもこの本の1行毎に強く想像し、
時間以上の時間体験をしてみては如何でしょうか。
 
 

本書の目次と雰囲気

第一話を読み終えたら、改めて目次から世界感を想像したくなりますよね。

以下に、本書に収録されている全6話のタイトルと雰囲気を紹介させて頂きます。

2.歌合戦、出場 -MAD-

合戦とはまさにこういうものなのだなぁ(笑)
戦ですからね、命をかけないと。

そして、そのオチが笑えます。
 
 

3.領主の結婚 -Spectator-

アイドルと領主の結婚がどのように関係が?と思いますよね。

はい。そうです。
そして、考えながらよく読めば解るかも知れない感動劇。
 
 

4.ロウソクは消えない -Murder case!?-

『Murder』なのに『消えない』
この矛盾は本書ならでは。

不思議な世界と言うより、
こういう世界。なお話です。
 
 

5.たった一つの願い -How to Survive-

この話は
『内容は簡単で解り易い』
ですが、
『とても考えさせられる内容』
です。

それは5話のタイトル/サブタイトルが示していますね。

それなのに難しく読ませないのが作者の力。
さすがです。
 
 

6.救済のメソッド -Salvation-

第1巻の最終話。

それに見合った意味合いのタイトル。
そして、
この話は難しい。と言うより狂ってます(笑)

ここまでのお話から、主人公レイの行動は理解も予想も出来ます。
が、しかし、
普通の人間がここまで出来るだろうか…。

と、自分に照らし合わせて考えさせられる話でした。
 
 
さて、1巻の終了です。
『あとがき』もユーモアな内容で、短いですが面白かったです。
 
 
第一話から五話までのタイトルとサブタイトルのギャップ、
面白いですよね。

そのサブタイトルを前提として意識して読まず…。
いや、
それどころかメインタイトルも読まずに文章の世界に入った方が、
本書は面白いと思います。

新人アイドルの活動記録を覗いていたら、
「まさか! こんなことになっていくの?」
という驚愕も本を読む楽しみの一つですよね♪
 
 

個人的あとがきと紹介

時雨沢先生は
「20年がんぱったので、次は200年を目標に頑張る」とのことです(笑)

期待して応援しますので、
私も300歳まで生きようと思います♪
 
 
以下にAmazonさんへのリンクを貼らせて頂きます。
◆レイの世界 ―Re:I― 1 Another World Tour (2021/1/25)

 
 
◆レイの世界 ―Re:I― 2 Another World Tour (2021/8/25)

 
 
以上です。ありがとうございました。
m(u_u)m

★2ページ目には、第2巻の7話から14話の読書感想です。