あなたの性に対する考え方は『普通』ですか?
そもそも『普通』って何でしょうか?
「コレが私の普通」は、世間の普通と同じですか?
私はこんな『あるべき論でどうとか』を説教したいワケではありません、
それらを『考えてみよう』
という事だけを提案している書籍に出会いました。
なお、
本書は中学生の『性に対する考え/質問』を題材としていますが、
読者により捉え方は変わると思います。
私の場合は、成人になり就労し、多くの人と接することで
あーだこーだ、といざこざの絶えない日々を過ごしていました。
そのため思った事は、
「多様性を考えると、人としての器が大きくなりそう」
です。
本稿では、
私が上記書籍を読んでメモした内の一部を紹介と、
それに関連する別の事に対して考えた事を赤裸々に語らせていただいています。
友人との素敵な理解関係
私は書籍冒頭にある会話文章(概要)を読んで、とても惹きつけられました。
内容は以下の通りです。
A:「僕、Cさんが好きなんだよね。きみは?」
B:「俺?、俺はDくんが好き。」
A:「マジで?
あいつ、カッコいいからなぁ…。
で、告ったの?」
B:「できねーよ!
で、お前は?」
A:「できねーよ!」
A、B共に、
「だよなー…。」
上記の会話を聞いて、どう思われましたか?
私は元カノがBL好きだったので慣れていたためサクッと理解できましたが、
多くの人は困惑するらしいですね。
ですが、この会話の本当の意味を理解すると
とても素敵な理解関係にあると思いますよね。
世間的には『男が男を好きになるのはナシ』と言う声が多い中で、
『友人へその事実を伝え、
友人はその事実を受け入れ、
そのままの良い関係が続いている。』
という様子が解ります。
カミングアウトは、単純な懺悔や暴露ではない
時々「○○についてカミングアウトする」と言われていますが、
そのカミングアウトとは、
「Coming out of the closet.」
クローゼットから出てくる。という言葉が略された表現とのこと。
クローゼットの中を想像してみて下さい。
世間の多くは、
・狭い
・暗い
・いろいろなものが詰まっている
といった感じのイメージですよね。
その心のクローゼットから1つを取り出して、
大切な人へ知ってもらう。見てもらう。
ということの意味を持つそうです。
そりゃ、恥ずかしいですよね。
私も心のクローゼットにいっぱい詰め込んでいますが、
あまり取り出す気はありません(苦笑)
キレイごととして自認して言えることと言えば
「天パーなのが劣等感で、結構なお金かけました。
でも、今では短髪なのであまり気にならないです。」
「私はとても気が短いです。
なので、あえてゆっくりと喋り、長くするようにしています。」
「基本的に能力や才能は低いです。
だから、毎日の努力で追いつけるよう頑張っています。」
と、基本的に
『自分で受け入れられたから、自ら変える・変わろうとする』
といった事くらいしか言えませんね(笑)
そして、その多くは周囲からすると、
「うん、知ってる(笑)」
といった感じですよね。
もし、あなたが言われた側の場合は?
友人から「実は、同性が好きなんだ」と言われたらどうします?
人によっては拒絶し、関係を断ち切るという選択もすると思いますが、
それも仕方ないと思います。
解り合えなかったということですから。
でも、前文のように受け入れて良い関係が続けられるとしたら、
その友人とは何でも語り合えそうな気がしますよね。
それくらい『性の考え』って大きく深い問題だと思いました。
「何で同性が好きなの?」は言われると変な質問だと解る
同性愛者に「なぜ?」と質問したくなる気持ちがあると思いますが、
自分が問われる側になってみてください。
「何で異性が好きなの?」
を考えて見て下さい。
そして私(男です)の場合ですと、
「柔らかい感じが気持ち良い」
「おっぱい大好き」
など、異性の身体的特徴が挙がりますが、
凄く純粋にその条件を満たした
「ぽっちゃりしてて、いい感じの、可愛い顔した男性は好き?」
と問われたら、答えはNOです。
それくらい『性別として好きな理由に明確な答えは無い』んですね。
※補足※
スキンシップが大切なのではなく、
スキンシップ“も”大切。なんですよね♪
では、あなたは同性愛の対象に見られるのか!?
まぁ、場合によると思いますが、少ないと思います(笑)
(そういう経験がある人にはゴメンナサイ)
というのが、
『同性愛であることを告白される』
は、友人としての行為。
だからと言って、常に性愛の対象であるかというとそうでもないらしいです。
性行為はソレだけではない
男女での恋愛ですと、
『恋人同士』=『性交渉(雄しべを雌しべに)する』
というのが近代に多い考え方ですが、
同性愛の場合は、物理的に出来ませんよね。
ですが、ソレをすることなく満足することが出来るとのことです。
愛し合い方は、十人十色。
なので、もし隣にいる友人が同性愛者だからといって、
自分が考えている異性への欲求と同じことを考えているとは限られませんよ。
男らしい? 女らしい?
『その性別らしいこと』って何ですかね?
よく会話で、
「男らしく、働いて稼いできなさい。」
「女らしく、料理くらいはね。」
といった感じに、
日本古来からある役割分担が「らしさ」
として使われていますよね。
ですが、
それは正しいとも間違っているとも言い切れないと思いました。
※書籍ではそういう差別的なのは良くない感じとしていますが。
まぁ『性別の括りで決めつける』ってのは良くないと思いますが、
『性別による身体的特徴』は考慮すべきものではあると思います。
筋肉ムキムキでも、弱気で男らしくない人だっているんです。
清楚華憐でも、強気で雑な女らしくない人だっているんです。
↓重要なのは、
「その人らしいか」
ですよね♪
だけど『統計的にこういう傾向にある』ってのを否定する行為もナシかな。
と思います。
→ それって、逆に、性差別に反論する考え方に縛られてますよね…。
色による思い込み
昨今の『ランドセルの色』はとても色々ありますよね。
ですが、ひと昔前は主に
「男の子は黒。
女の子は赤。」
が、普通とされていました。
それは、その色選択が性別を表しているからとされていますが…、
もし、今でもそういう偏見がある人へ
「サラリーマンのネクタイに赤やピンクもオシャレに見える」
と、考えて見た事はありますか?
ナゼ、大人になると、色の多様性はオシャレなんですか?
赤いスポーツカーをカッコいいと思った事、
ありますよね!?
私の知識・経験程度ではこれくらいが代表例になりますが、
それくらい色による性区別なんて無いってことですよね。
で、本書をきっかけに学んだ事は?
私は結構仕事が出来る方です。
(自分で言うのも何ですが、役職や成果からすると)
そして、ソレは、
『自分に合ったやりかた』
だからです。
なので、
「普通はこうするよね」
という発言は、
自分の中でしか通用しない普通。
「男なんだから、ココは耐えようよ」
「女なんだから、もっと繊細にやってよ」
なんて「らしさ」の押し付けは間違っている。
→ その人の特徴を理解した作業割り当てが出来ていない。
などなど、『普通』や『らしさ』といった考え方から、
他者に対する考慮が足りなかったなぁ…。と反省しています。
もし、本書を読んで『多様性』について考える機会があったら、
こういう事は避けられたのでしょうね。
「そういう考え方、やり方もアリだね」
の考え方で、
相手の意思を尊重。
あなたも『今、思い込んでいる事』を書き連ねてみて、
『本当にソレで良いのか』と考え直してみると面白いと思いますし、
他者のいろいろな考えや行動を理解できるようになるカモ知れませんね♪
日本政府の取り組み
私はこれらに関する知識が乏しいため多くを語ることは出来ませんが、
簡単に知りえる事柄ですが少しだけ紹介致します。
戸籍管理での性?
日本の性別管理って、ちょっと特殊ですよね。
大人になって会社に属したり、お引越しをする際に必要となる
『住民票の写し』
ですが、
『直接的に性別は無い』
です。
ただし、
『続柄(つづきがら)』という欄から、
妻、夫、祖父、祖母など、性別を推測することは出来ますが、
直接的な子供は『子』としか表現されていません。
→ つまり、性別不明。
ということは、
日本は昔から性別による区別の考えが無い。
ってことですよね。
ですが、2023年には…、
通称.LGBT理解増進法
内閣府公式HP『性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進』
→ https://www8.cao.go.jp/rikaizoshin/index.html
2023年6月23日 … 法律の公布・施工
5.施策の実施の状況の公表(第7条関係)
「政府は、毎年1回、本件の状況を公表しなければならないこととした。」
とありますので、
2024年の7月ころにどのように公表されているのか確認しようと思います。
法律の見直しについて
概要文章には、見直し規定として
『施行後3年を目途として、
状況等を勘案し検討を加え、
必要な処置を講ずる』
ともあります。
3年も待つ必要なくて、初年度の実績から評価すべきでは…、
と思いましたけどね。
※ 処置を講ずる必要はなくて、評価/公表することで、
『このような状況になったら対処をこのように』
と考えておくことが重要という意味で。
以上、
『性の多様性ってなんだろう? (中学生の質問箱) 』
を読んでの感想でした。